夏は屋外の暑さだけでなく冷房の効いた室内との温度差で、体調を崩してしまうことがありますよね。暑くなるとあっさりしたものや冷たいものが多くなりますが、栄養バランスが偏ることも夏バテの原因の一つ。そう、夏バテの予防には毎日の食事も重要なのです。

今回は、夏バテ予防に効果的な食材と栄養を押さえた簡単レシピをご紹介します。

目次

夏バテせずに、夏を元気に過ごすためには何に気をつけたらいい?

夏になると心配になるのが、家族の夏バテではないでしょうか?

エアコンをつけて冷えた部屋にずっといたり、急激な温度差で体力を消耗したり、発汗がうまくできず体温の調節がうまくできなかったり、熱帯夜で睡眠不足になったりすると夏バテを引き起こすことがあります。

夏バテになると、体の免疫が低下するので夏風邪にかかってしまうことも。そうならないためにも夏バテを予防したいところです。

夏バテを予防するには、汗をかける体質にして体温調節をする、エアコンの温度をこまめに調節する、しっかりと睡眠をとるなど、日ごろの体調管理が大切ですが偏りのない食事でしっかりと栄養を摂ることも大切です。

夏バテ予防に欠かせない栄養素は?

栄養バランスのとれた規則正しい食生活は、体を健康に保つのはもちろん、夏バテ予防にも必要なことです。

暑い夏は、冷たいものや麺類のようにあっさりした料理で済ませてしまいがちですが、栄養バランスが偏ってしまわないように気をつけたいところです。主食、主菜、副菜を意識してバランスのよい食事を心がけましょう。

夏バテ予防のために特に意識したい栄養素に、タンパク質やビタミンB群、ビタミンCがあります。

・タンパク質
タンパク質は筋肉や臓器、肌などの体や体内のホルモンや酵素、免疫物質などを作る重要な栄養素ですが、暑い夏は消耗しやすいと言われます。

・ビタミンB群
ビタミンB群も暑さのために消耗が多くなります。特に不足すると疲れやすくなるビタミンB1はしっかり摂るとよいでしょう。ビタミンB1の吸収をよくするアリシンも一緒に摂れるとさらにいいですね。

・ビタミンC
ビタミンCは体の抵抗力を高めてくれます。暑さや室内外の温度差などのストレスに対する抵抗力の強い体を作るためにもしっかり摂取しましょう。

他にも、夏場はビタミンの必要量が増大すると言われますし、汗とともに排出されるミネラルもしっかり摂りたいものです。

健康的な体づくりのため、そして夏バテ予防のためにも意識してみてください。

栄養たっぷり、管理栄養士おすすめ簡単アレンジレシピ

必要な栄養素を摂るために「どんな料理がいいのかな?」「家族みんなでおいしく食べられる料理は?」「手軽に作れるレシピがあればいいのに……」などと悩んでしまいますよね。

そこで、吉野家冷凍牛丼の具や冷凍豚丼の具を使った簡単レシピとあわせて、夏バテ予防の食材もご紹介します!

『牛肉のガパオライス風』肉と卵、野菜からビタミン類を摂取

牛丼の具を使ったアレンジでご飯も野菜もおいしく食べられる一皿です。

牛肉と卵からは良質なタンパク質に加え、ビタミンB群も摂れます。疲れ気味のときなど特にビタミンB1をしっかり摂りたいときは、豚丼の具でアレンジするとよいでしょう。

そして、夏に旬の食材であるパプリカにはビタミンCがとても多く含まれています。お好みに合わせて夏野菜をプラスしてもいいですね。

仕上げにライムを絞ればクエン酸も摂取できます。他にもレモンやすだちなどの柑橘類もおすすめです。

『サンラータン風春雨ヌードル』ビタミンB1が豊富で疲労回復にも最適

辛味と酸味がおいしいスープは、暑い夏にもおいしく食べられます。酢を使っているからさっぱり食べられて、食欲不振や疲労回復に役立つクエン酸が摂取できます。

豚肉に豊富に含まれるビタミンB1も疲労回復、夏バテ予防に効果的です。トッピングに加える小ねぎからは、ビタミンB1の吸収をよくするアリシンが摂れます。他にも具に長ねぎやニラを加えてもよいでしょう。

春雨入りなので、エネルギー源になる糖質も摂れます。

『お肉がゴロゴロ♪ペンネボロネーゼ』野菜をプラスして栄養たっぷり

豚丼の具でパスタも簡単においしく作れます。豚肉のビタミンB1の吸収を、にんにくに含まれるアリシンがサポートしてくれる組み合わせです。

トマトピューレにもいくらかビタミンCは含まれていますが、夏バテ予防対策にしっかり摂りたいときは、生トマトやミニトマト、ピーマンなどのビタミンCが豊富な夏野菜をプラスしたアレンジもおすすめですよ。

『『お肉と野菜がたっぷりチャプチェ』赤パプリカとかぼちゃでビタミンA、C、Eを摂取

いろんな野菜をたっぷり使ったカラフルなチャプチェは見た目も体にも嬉しい一品。夏に旬の赤パプリカとかぼちゃはビタミンエース(A、C、E)が豊富に含まれています。栄養価の高い夏野菜を摂れば、免疫力UPに役立つでしょう。

また、ニラに含まれるアリシンはビタミンB1の吸収をよくしてくれるので、夏バテ対策にもよいでしょう。

牛肉にもビタミンB群は含まれていますが、ビタミンB1は豚肉に多く含まれているので、疲労感があるなど、夏バテが心配なときは豚丼の具で作ってみてください。他にもハムなど豚肉の加工食品をプラスしてもいいですね。

『肉吸い』夏に疲れた胃腸に優しい一品

大阪発祥の『肉吸い』も牛丼の具のうまみでおいしく手軽に楽しめます。

肉吸いは、豆腐と牛肉から良質なタンパク質とビタミンB群を摂取できます。また、青ネギをトッピングすれば彩りがよくなるだけでなく、ビタミンB1の吸収をよくするアリシンも摂れるので一石二鳥です。

卵入りにアレンジした豚丼バージョンの肉吸いなら、タンパク質やビタミンB群がさらに摂取できますよ。

夏場の水分補給は冷たい飲み物が多くなりがちですが、胃腸のためにも温かい汁物も献立に取り入れてみてください。

夏バテ予防になる食材をプラスして夏を元気に過ごそう

吉野家冷凍牛丼の具や冷凍豚丼の具のアレンジで、夏バテ予防にも役立つ料理が手軽で簡単に作れます。生活のリズムや睡眠、適度な運動とともに栄養バランスのとれた規則正しい食生活で、この夏も元気に過ごしてくださいね!

管理栄養士プロフィール

小泉 明代こいずみあきよ

女子栄養大学卒業後、管理栄養士免許取得。
医療法人での栄養指導、保健指導などや、小学校での給食管理、食育などを行った後、フリーランスとして活動を開始。
現在は主にレシピ作成、スタイリング、撮影、食や栄養に関するライティングなどを行っている。